くらしが危ない
19.水道事業は公営で (水の規制緩和)
水こそ 「いのち」

人間という生命体、 いや自然界に棲息するすべてのいのちにとって、 1日たりとも欠かせないのが 「水」です。
地球温暖化の進行によって加速される、 集中豪雨や洪水の多発と、 他方での水不足の進行は近年とみに多くみられる現象です。 それは、 私たち日本人が国内で、 目の前にする惨たんたる光景でもあります。
日本がいったん深刻な水不足におちいったとき、 いまのような公平な水の供給のありがたさがわかるようでは、 もう遅いのです。
水は、 まさに人間の 「死活」 問題だからです。

水道事業の民間委託化とは、 どんなことですか

日本では、 水道事業は基本的に公営ですが、 2001年に水道法が 「改正」 され、 業務が民間に委託できるようになりました。 この民間委託化をずるずると放置しておくと、 公営を原則とするという堤防が決壊する恐れがあります。
具体的にいえば、 水道事業の根幹部分である浄水場の運転管理が委託されることによって 「公営」 が崩されていくということです。 この分野の市場は、 年間約3兆円で、 うち約3割が民間委託されるといわれています。 この新規市場 (約1兆円) をねらっているのが、 三菱商事、 丸紅、 三井物産、 加えて日本進出をうかがう外資などです。
民営化とは、 水事業を効率化して政府の支出を減らすという 「小さな政府」 づくりに根ざしたものであると同時に、 外資を含む大手商社への市場開放としてみることができます。

なぜ、 水道事業は公営がよいのですか
結論からいいますと、 水道事業を 「安心、 安全」 優先の公営か、 それとも 「効率、 利益」 優先の民営か、このどちらを採用して運営するかということです。
イギリスの例では、 サッチャー政権だった1989年に水の民営化が導入され、そこでつまづいたことは、 水質の悪化と料金の値上がりでした。 水を得られない人々が衛生的によくない水を、 別の場所から確保したため健康障害もおこってしまいました。 その後、 ブレア政権になって、 価格、 水質規制が導入された事実をみても、 水をもうけの対象にすることのリスクの大きさを警告しているといえます。
「いのちの源」 である水を扱う水道事業は、 「自治体固有の事業」 として直営を堅持すべきです。