くらしが危ない
17.森林に金と人手を (林業の再生)
クマが出る、 山が崩れる

奥山でくらしてきたクマが、 人里に出没するニュースは珍しくなくなりました。
それよりもっと怖いのは、 史上かってないほどの大水害が全国いたるところで発生し、 尊い生命が奪われていることです。 かつて、 日本の山々はそこでくらす人をはじめ、 林業にたずさわる人たちによって守られてきました。
今日の大水害は、 そのほとんどが人災であり、 その原因は森林のもつ保水力、 減反による水田の貯水力が失われているところにあります。

なぜ、 木材を輸入するのですか

ずばり、 外材は国産材に比べて価格が安いからです。
安価な木材の輸入は、 日本の林業を衰えさせるばかりでなく、 山に人手を加えないという、 林業としての最も大事な条件をうばうことになります。 なんらかの理由で外材輸入がストップしたら、 日本はどうなるのでしょうか。
木材の輸入に走った大手商社は、 家づくりにまで手を出し、 ひとり利益をあげてきました。 忘れてならないことは、 東南アジアで木材を探し回る大手商社がその国の自然をこわし、 大水害にみられる乱伐被害をもたらしているという現実です。

宮崎県内の森林管理署などの推移(旧 営林署)

昭和53年
昭和62年
平成10年
平成13年
平成17年
46(ヶ所)
43
17
17
17

(出典 : 全林野宮崎分会)

なぜ、 林業は国営で営まれてきたのですか
営林署が国営で全国いたるところに設置されたのは、 林業を金もうけの対象としてだけではなく、 治山治水など国民のいのちとくらしを育む役割を重視したからです。
林業は息が長く、 目さきの利益を追い求める仕事ではありません。
このところ、 地球温暖化に歯止めをかけようという動きがおこり、 日本も温暖化効果ガス6%を減らすと世界に約束しました (京都議定書)。 そのうちのおおよそ4%が、 森林によって吸収されると計算されています。
だから、 このような公益的機能をもつ山の管理経営は、 公営事業でなければ成りたたないのです。