人材派遣大手の「フルキャスト」が労働者派遣法に違反し港湾運送業務への労働者派遣を繰り返したとして、厚生労働省は神戸市内の3支店に2カ月間、3支店以外の全313事業所に1カ月間の労働者派遣事業停止命令を出した。
労働者派遣法は、派遣労働者の安全や雇用管理の問題などから、港湾運送業務、建設業務、警備業務への派遣を禁じているが、同社の三宮、三宮北口、元町の3支店は、派遣労働者を神戸港の荷さばき場に派遣し、ペットボトルの荷さばき作業(港湾運送業務)に従事させていた。伝え聞く労働環境は、将に労働者の生き血を吸いながら肥え太ると言っても過言ではない。早急に労働者の雇用環境を守るため禁止業務の拡大を図るべきである。
企業の安全弁としての労働者派遣業が、規制緩和のかけ声の下1999年に解禁されて働く人の雇用環境は極端に悪化した。ニートやネットカフェー難民等に象徴されるように、大変な時代に突入している。派遣で働くある若者は、希望の持てない現状に「戦争が起きれば、そこでは対等だから何かが期待できる。だから憲法改正賛成だ」とさえ言うのである。
人材派遣業の対象業務を専門的職種に縮小し、製造業などの職種は直ちに対象業務外とすべきである。そうしないと、第2第3のフルキャストが出てくることは間違いないであろう。
フルキャストは、軽作業中心の日雇い派遣業界で、「グッドウィル」に次ぐ大手で99年に労働者派遣が原則自由化されて以降、急速に拡大したという。
労働者派遣に関する指導監督業務が公共職業安定所から各労働局に移管された2004年4月以降、同法に基づく事業停止命令が出されたのは全国で3社目で、処分期間は今回のフルキャストがもっとも長いというが、これまでの処分が甘すぎるのではないか。如何に日本社会が企業よりであるかを示している。
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