2005年6月議会一般質問全文
(質問者:鳥飼謙二、質問日:2005年6月28日)
質問項目
通告に従い、一般質問を行います。

 第1に、我が国の現状と進むべき姿についてであります。
 4月25日、JR西日本福知山線で宝塚発同志社前行き快速電車が、脱線転覆し線路脇の9階建てマンションに激突、107名の方が亡くなるというJR発足以降最大の大惨事が発生しました。亡くなられた方に心からのご冥福と加療中の皆様方の1日も早い回復をお祈り致します。
 事故のすさまじさは、1両目がマンション駐車場の鉄骨を突き破り、2両目は「くの字」に曲がってマンションの壁に水飴のように巻きつく形で多くの命を奪いました。1分30秒を取り戻そうとスピードあげた23歳の若い運転士、働く人の尊厳を奪う日勤教育、危険だとブレーキをかけたときには間に合わずステンレス製で軽量化された電車はマンションに激突したのであります。
  18年前の国鉄分割民営化以降、JR各社は「民営会社」として効率化・要員削減を競い合い、今回の事故は安全性より採算性が優先されている現状を明らかにしました。
 何故、このような大事故が起きたのか、何故防止できなかったのだろうかと思うのであります。1999年9月に茨城県東海村の ウラン燃料加工施設 JCOで発生した臨界事故や最近の日航機のタイヤ脱落事故、管制官の誘導ミス等、安全に関わる事故が続発しています。事故の1次原因は、JR西日本の事故にみるように運転士など当事者に関わるものと、2次原因として採算性に関わる整備の下請けや外注化などが挙げられています。
 事故原因の大きな背景に、政府が進める規制緩和・構造改革・市場競争が大きく関係しているのではないでしょうか。私は、JR西日本の事故からこのような多大な犠牲を払わないと自己の力で安全を制御できない社会になっているのではないかという深い危惧の念を覚えるのであります。
 果たして、18年前の国鉄の民営化は正しい選択であったのでしょうか。あの時、100人を超える国鉄労働者が自殺し、共生収容所もどきの人活センターに閉じこめられ今も復職を求める1047人の国鉄マンは無視続けられています。国鉄民営化の中で、都市部の車輌は新しく快適で便数も多く大変便利になったのですが、今回のような大変な惨事が起きたのであります。一方、JR九州の誕生で宮崎県民は便利になったのでしょうか。こう考えますと、合理化や民営化という名目で宮崎のような地方は切り捨てられてきたのが今日の日本の実態ではないかと思うのであります。
 今回提案されている指定管理者制度の導入や政府の進める郵政民営化、市場化テストなど官から民へと言うやり方は果たして県民にとってプラスになるのかしっかりと吟味してかかる必要があるとおもうのであります。
 そこで、日本の現状と進むべき姿について、知事はどのように認識しているかお尋ねします。
             
 次に、中心市街地の活性化とイオン宮崎ショッピングセンター開業についてであります。
 5月19日、イオン宮崎ショッピングセンターがJR宮崎駅の東へ2キロmの新別府町に開業し、一ヶ月で116万人が訪れるなど多くの買い物客で賑わっています。同センターの責任者はは、「宮崎にはこういう施設がなかったので期待の現れだろう。県内各地からもマイクロバスで来てくれている。鹿児島県からも約58000人が訪れるなど、売り上げも予想を30%上回った」と新聞紙上で語っています。
 一方、中心市街地である橘通り商店街の大型店の売り上げは前年比6%から15%減少し通行量が40%減少したとの調査もあるなどその影響は大きいものがあります。
 2001年2月議会で私はイオン進出に関連して次のように質問しています。「イオン進出の報道がある。本県の顔であり文化の発信地でもある橘通り商店街の活性化を図るべきではないか。巨大ショッピングモールの進出は、各市町村のまちづくり計画にどのような影響があると考えられるのか。」この私の代表質問に対して、当時の中野商工労働部長は「既存商店街への影響が考えられる。宮崎市や商工団体と連携を密にし、活性化を支援してまいりたい。」と答弁しておられるのであります。しかし、残念ながら周辺市町村長の進出反対の声もある中で、県は推進する宮崎市と周辺市町村との調整など積極的なリーダーシップは発揮されず、いわゆる整・開・保に対する対応も曖昧なままでありました。
 このような中で、先月敷地面積190,669u、商業施設面積77,355uのジャスコ宮崎店や大型専門店、「宮崎セントラルシネマ」と159店の専門店街からなる2核1モール型のイオンモール最大規模のショッピングセンターとして開業したのであります。同センター開業は、中心市街地の活性化や近隣道路の渋滞等様々な問題や課題を私たちの突きつけているのであります。

 そこで何点かお尋ねします。
 @熊本県では大型小売店立地の際に地域貢献に関する計画書を求めるなどの指針策定の方針が明確にされ、又福岡県でも「福岡県中心市街地再生検討委員会」が設置されるなど各県大変な危機感を持って取り組んでいるようであります。又国土交通省や経済産業省では、街づくり3法では実質的な街づくり対策に限界があるとして見直しを検討しているとお聞きします。
 そこで本県ではどのように中心市街地の活性化を取り組もうとされるのか知事にお尋ねします。問題点を共有するため、中心市街地活性化フォーラム等を県のリーダーシップで開催するなど広域自治体としての取り組みを強化すべきではないでしょうか。

 A当初の計画段階では商圏は県下一円及び熊本県、鹿児島県の一部、整備する駐車場は、5000台と報道されていしたが、開業に伴って商圏は車で30分とされ駐車場も4070台と縮小されていますが、進出計画の内容に変更があったのでしょうか。

 B休日に約1キロメーターの渋滞が発生するなど交通混雑が発生していますが、これは開業前に予測していたことなのでしょうか。大規模小売店舗立地審議議会での議論はどのようなものであったのでしょうか。

 C江平・一ツ葉線や一ツ葉通線は今後も渋滞が予想され、特に、江平・一ツ葉線には歩道・自転車道も整備されてなく渋滞時は通学生や地元民が道路中央を通行する場合もあるなど極めて危険であります。安全確保をどのように図られるのでしょうか。

 D以上のようなイオン進出による交通渋滞問題等が発生しているのですが、大規模立地店舗法に基ずき現状把握と問題点の洗い出しを行うべきではないでしょうか。又周辺市町村にどのような影響が出ているのか早急に実態調査を行い各商店街活性化対策を講じるべきと思いますので知事にお尋ねします。

E直ぐ近くに2次救急病院である宮崎市郡医師会病院と善仁会病院があり、交通混雑時には救急車の通行が阻害される怖れがありますが、現状と対策についてお尋ねします。

  次に、観光振興についてであります。
 先日、日南市鵜戸神宮で行われた日南海岸国定公園指定50周年記念行事に参加致しました。式典やハイビスカス苗木の記念植樹、地元鵜戸小学校児童全員による「シャンシャン馬道中唄」や潮小児童による「日向木挽き歌」同神宮による舞楽「蘭陵王」が披露されました。簡素な中にも元気な子ども達の歌声や厳かな舞楽など50周年にふさわしい式典となりました。しかし、行き帰りの車の中で、フェニックスドライブインを除いては宮崎観光は瀕死の状態にあることを実感したのであります。観光のメッカである青島の幽霊屋敷と化した橘ホテル、閉鎖されたサボテン公園や北郷温泉杉の湯、サンヒル日南そして様々な憶測の出ている南郷町のプリンスホテル、宮崎交通撤退の影響を受ける都井の岬観光ホテル、台風災害の影響を受ける新ひむか街道等々本当に厳しい現状に置かれています。閉鎖された施設の再開はどのようになっているのか懸念されるところであります。
 宮崎県観光動向調査によりますと、2003年の本県観光客は1205万人、観光消費額は879億円と1997年以降7年連続で減少しています。特に、県外観光客の減少幅は著しく客数で100万人、消費額で290億円減小し、率にして各17%と33%と大幅に減少しているのであります。ご覧のフィリップにあるように290億円も減少しているのであります。
 このような中、県では先に、宮崎県観光リゾート振興計画を新たに策定されました。新計画によりますと、@地域の資源を活かした元気な観光地づくり、A「スポーツランドみやざき」の全県的な展開、B効果的な情報発信と快適な受け入れ環境づくりをあげていますが、第5次計画とあまり大差はないように感じるのであります。確かに、観光塾の開催や宮崎版観光カリスマの選定、フィルムコミッションによる映画等の誘致などの新しい施策や県民あげての本物志向の観光地づくりなど大いに共感するところはありますが、今ひとつ響かないと言うのが実感であります。そこで第6次計画についてお尋ねします。

 @県政のおける本県観光の位置づけと新長期計画で本県観光をどのように再生再建しようとしておられるのか知事にお尋ねします。

 A観光関連事業者やパブリックコメント等県民の意見の反映はどのように行われたのでしょうか。

 次に、青島橘ホテルの撤去についてであります。
  03年の9月議会を始めこれまで再三にわたって橘ホテルの撤去については質問して参りました。私どもの質問に対して04年3月末までに方向性を決定されると答弁され昨年6月議会の井上議員の質問に対して「民間企業による地上権の設定とか抵当権の設定等複雑な問題があるが、私は放置できないと思っております。再開発の場として亜熱帯植物園や国民宿舎跡地を絡めて地元協議会、宮崎市と連携して早急に対処したいと思っております。私はそう時間はおきたくないというのが本音でございます。」と答弁されていますが、その後の検討状況について知事にお尋ねします。本県観光を代表する青島での幽霊屋敷と化した橘ホテルの撤去は将に喫緊の課題であると考えますのでお尋ねします。
次に、サボテン公園のあり方についてでありますが、サボテン公園の位置づけや今後のあり方については地元の高橋議員の質問に譲りたいと思います。

 最後に、公表されていないオーシャンドーム、ゴルフ場等の集客数について本県観光の重要な位置を占めるシーガイアの利用状況は公表されるべきと思いますのでお尋ねします。  

 次に組織改正と人事異動についてであります。
 県は、4月1日付けで@県政の緊急課題等にへの対応、A能力主義及び少数精鋭主義と適材適所、B職員の意識改革と人材養成の3本柱で昨年と同規模の定期人事異動を行いました。又併せて、商工観光労働部の商工部門の再編、農政水産部の水産部門の再編、管財課の廃止と行政経営課の新設等の機構改革と担当制の全庁導入等の組織改正を行いました。武田信玄の「人は石垣、人は城」を持ち出すまでもなく、人事は組織の要諦でありその組織を活性化させる重要な事項であると考えるのでありますが、今回の人事異動の基本的考え方についてお尋ねします。

 又、今回27年ぶりに総務部長に総務省からの移入人事を行われましたが、庁内に人材がいなかったのかその理由についてお尋ねします。
 知事は、民間出身の女性副知事を選挙公約としてしておられましたが、今後どのように対応されるのかお尋ねします。

 次に、総合政策本部についてであります。昨年の機構改革による総合政策本部の新設などに見られるように組織改正は急激なものがありましたが、全組織が新たに再編され知事の政策展開が組織的にも実現される体制になったと言ではないでしょう。しかし、昨年の目玉であった総合政策本部については、県民の視点に立った戦略性の高い政策展開を図るため政策立案・総合調整機能と広報広聴機能を併せ持った知事の政策決定を補佐するとして新設されましたが、予算への反映などその位置づけが明確でなく当初の目的を果たしていないのではないでしょうか。総合政策本部の位置づけについては、総務政策常任委員会においても県政での位置づけについてかなりの議論が展開されたところでありますが、総合政策本部の任務と役割について知事にお尋ねします。

 最後に、代表電話が廃止についてであります。昨年から今年にかけて大幅に機構改革が実施されましたが、このように機構改革が毎年のように行われますと、なお一層どこに電話して良いかわりませんし、電話帳で調べるかNTTの電話案内で聞かないと電話が出来ない状態です。代表電話は、見えない県庁の顔であります。本当に不便なのでありますが、廃止された理由をお尋ねします。

  次に、公の施設に係る指定管理者制度についてあります。

 指定管理者制度導入に伴う「宮崎県公の施設に関する条例等の一部を改正する条例案」外7議案が今議会で提案され、宮崎県東京学生寮や宮崎土木事務所管内の33団地を含む62施設に制定管理者を定めるとしておられます。
 導入の目的及び基本的な考え方については、昨年2月議会で当時の山本総務部長は「「官から民へという基本的な時代の流れを踏まえ、設置目的に沿って指定要件等を管理規則を定めた上で、指定管理者を公募して、その候補となる団体を選定し、議会の議決を経た後に指定する」と答弁されておられます。そこで、今回の提案になったと思うのでありますが、いくつかの点についてお尋ねします。
 @これまでの県が1/2以上出資している法人や市町村などの公共団体、農協等の公共的団体から、個人を除く法人その他の団体とされるだけで特段の制限はなく株式会社や法人格を持たない団体でも指定できるととしていますが、公共性・公益性については只今質問がありましたので割愛します。

 A利用者が地元住民に集中している場合は、地元市町村への譲渡は検討できないのか。

 B指定管理者の募集については、公募のみを考えておられるようでが施設の設置目的、特性、県の施策との整合性、整備手法、立地条件及び地元市町村との関わりなどから指定管理者を特定の団体に限定することが適切な場合の対応はどうなるのでしょうか。

 C例えば、県立芸術劇場は今回の指定対象とされていますが、先の室内楽音楽祭等は、県の施策と大きく関係しており、指定管理者を財団法人県立芸術劇場に限定すべきではないでしょうか。

D現在、県直営である西都原考古博物館や博物館、図書館等については、その設置目的等から今後も直営を堅持すべきではないではないでしょうか。例えば、図書館について考えますと、図書館は社会教育の中核施設であり、社会教育を継続して行うために設置され、対象は住民であります。単に住民の利用のためにつくられた他の公の施設である国民宿舎などとは設置の意味合いは異なっているのであります。県全体の社会教育、生涯学習を継続しかつ、市町村との施策との整合性や連携、関係機関との調整が果たして可能なのか。又、歴史や伝統、文化、行政等の資料整理や保存等現在果たしているその役割が数年毎に交替する可能性のある指定管理者で継続した業務が出きるのだろうかと懸念するのでありますが如何でしょうか。

 関連して、学校図書館の司書教諭の配置状況と児童生徒、教師の利用状況はどのようになっているのかおたずねします。

E指定期間については只今質問がありましたので割愛します。

F指定にあたっては、審査基準として公正労働の確保、障害者雇用率、少なくとも結婚退職等はないなどの男女共同参画、環境への配慮等を盛り込むべきではないでしょうか。
以上、お尋ねします。

 次に、市町村合併と道州制についてであります。
 本県における市町村合併につきましては、合併特例法の失効直前の合併決定やリコール投票での首長辞職、リコール合戦とも思える混乱が続いていることは将来に禍根を残すのではないかと懸念されるところであります。地出議案にもあるように来年の3月までには本県は9市19町3村と44市町村から31市町村になることが予定され、今後はいわゆる合併新法により対応していくこととなっています。
知事は、先日の記者会見で合併新法により市町村合併の推進を図っていくと発言されていたようですが、先程述べたように各市町村の混乱を考えるとき、今後の市町村合併についてはその推移を見守り慎重に対応すべきと思いますが如何でしょうか。合併新法下における知事の市町村合併についての基本的認識と対応についてお尋ねします。

 次に、町立病院の閉院と再設置許可についてであります。来年1月1日に美郷町となる西郷村、南郷村に設置されている町立病院は一旦閉院の後新たに病院設置が認可されるのでしょうか。再開院にあたって医師数等開設許可にあたってスタッフが不足することも考えられますので念のためお尋ねします。

 最後に、道州制についてであります。
道州制の導入につきましては、第27次地方制度調査会により議論が行われていますが、九州地方知事会においても、今年6月に「九州が道州制に移行した場合の課題等について」を公表されました。
 6月4日付けの西日本新聞では、知事会内の研究会がまとめた報告書を基に非公開で約3時間協議し、現行の都道府県を道州に再編移行した場合の課題として、道州と国や市町村の役割分担がの明確化が必要との認識で一致したとありますが、どのような議論が行われたのか知事にお尋ねします。
 また、会議を非公開とした理由、研究会のメンバーについてお尋ねします。

 次に総合長期計画の具体的推進についてであります。
 県は今年3月人と自然にやさしい元気のいい宮崎を目指すとして、「元気みやざき創造計画」とだいして総合長期計画を定められました。内容は10年間の長期ビジョンと重点推進事業や分野別横断プロジェクト等で構成する5年間の基本計画で構成されています。 子供を産み育てる環境をみんなで支える社会や安全で安心して暮らせる社会、快適な環境を享受できる社会を目指して今後10年間様々な施策を展開していくことになりますが、具体的に県の掲げる施策をどのように実践し展開していくかと言うことであるます。 そこで、各種公共工事入札への総合評価入札制度適用や各種のシステム開発及び運用委託、物品の購入等に当たっては、長期計画に定める県の施策を具体的に取り組んでいる県内事業者に発注することが、県の施策の推進にもなると思うのであります。これまでのように、価格のみに注目するのでなく当該事業者の環境への配慮、男女共同参画、障害者雇用、正規雇用を優先するなどの公正労働等、県政で推進すべき課題について積極的に取り組んでいる地元事業者に積極的に発注すべきではないかと考えますので、知事の認識をお尋ねします。
当然のことながら、結婚退職制度が残っている事業者には県の仕事をお願いするわけにはいかないのであります。

 最後に、当長期計画は第6次長期計画となると理解して良いのか記載がないのでお尋ねします。