2004年11月議会一般質問
(質問者:鳥飼謙二、質問日:2004年12月9日)
質問項目
  1. 知事の政治姿勢と念書問題について
  2. 三位一体計画と市町村合併について
  3. 児童問題について
    ・児童相談所の機能強化について
    ・えびの市立保育所の民営化について
  4. 県立病院問題について
  5. 環境問題について
5.環境問題について
とりがい 最後に、環境問題についてであります。この5年間にアフリカ南部や欧州の大洪水が発生したり、フランスでは昨年熱波により1万人以上が死亡するなどを温暖化による地球環境への影響は深刻なものとなっています。我が国においてもとりわけ今年は、7月8月の近年にない猛暑や連続する台風の襲来により新潟県や福島県、兵庫県で記録的豪雨や洪水となり多くの人が犠牲となりました。又、本県においても台風16号18号23号などにより道路や河川、農作物が大変な災害を受け今議会で災害復旧費113億円が計上されています。将に、暖化対策は待ったなしであります。国においては、これまで地球温暖化対策推進法や京都議定書の削減目標6%に向けた温室効果ガスの削減対策と実施スケジュールを示した地球温暖化対策推進要綱がしめされています。又、本県においても、これまで環境基本改訂計画や地球温暖化対策推進計画を定めて温暖化防止に取り組んできたところであります。このような中で、今回ロシアの批准によりCOP3で採択された京都議定書が来年2月に発効することになり、温暖化対策は正念場を迎えることになりました。

そこでお尋ねします。

・地球温暖化についての知事の現状認識と温暖化防止対策の基本的な考え方について知事にお尋ねします。

知事 私は、地球温暖化は、人類が直面している最も重要な環境問題の一つであると認識しているところであります。地球温暖化がこのまま進行いたしますと、生態系や社会経済活動に深刻な影響を及ぼすものと懸念しております。地球温暖化の原因となります温室効果ガスを削減するためには、県民一人一人が生活スタイルを見直し、省エネ、省資源などに取り組むことが重要であると考えております。このため、県民、事業者、行政が一体となって地球温暖化防止に取り組むことができますよう、関係する制度、体制の整備に努めてまいりたいと思います。
とりがい これまで本県では、宮崎県環境基本計画、宮崎県地球温暖化対策地域推進計画等を定めて二酸化炭素削減やメタンや亜酸化窒素の削減に取り組んで来ましたが、現時点での達成状況と今後の取り組みはどうなっているのか。
環境森林部長 初めに、地球温暖化対策地域推進計画の達成状況と、今後の温室効果ガスの排出量削減のための取り組みについてであります。地球温暖化対策地域推進計画では、県内の温室効果ガスの排出量を、平成22年までに平成2年レベルの37%削減しますとともに、二酸化炭素につきましては7%削減するという目標を掲げております。その達成状況につきまして、直近の数値であります平成10年の温室効果ガス排出量は、基準年であります平成2年と比較して約9%増加しており、目標達成のため、より一層の取り組みが求められております。今後は、現在国において見直しが行われております地球温暖化対策推進大綱の結果等を踏まえまして、本県の計画を見直し、より効果的な取り組みを進めてまいりたいというふうに考えております。
とりがい 地球温暖化対策推進法では、すべての市町村について事務及び事業に伴う温室効果ガスの排出抑制のための実行計画の策定が義務づけられいるが、県内市町村の取り組みの現状はどのようになっているのか。
環境森林部長 地球温暖化対策推進法に基づきます実行計画につきましては、現在、19市町村において策定がなされております。地球温暖化対策を推進していくためには、行政みずからが率先して温室効果ガスの排出抑制に努めていくことが重要であると認識しておりますので、実行計画を策定していない市町村に対しまして、会議などを通じて、引き続き計画の策定を要請してまいりたいというふうに考えております。
とりがい

環境立県を標榜しているが県民の理解は極めて不十分であり、環境立県や温暖化対策の点から県民の協力は不可欠であります。県民の理解を得るためにも知事自らがノーカーデーでのバス乗車や自転車通勤等で県民に範を示すべきと考えますが如何でしょうか。

知事 自家用車にかえて公共交通機関や自転車等で通勤するノーカーデーの取り組みは、地球温暖化防止のための効果的な方法の一つであると考えております。県は毎年、6月5日の「環境の日」を中心に、県下の関係団体に広く呼びかけ、ノーカーデーの取り組みを行っております。ことしは私も、バスで登庁したところでございます。また、県の本庁職員等に対し、毎月第1・第3水曜日に自家用車通勤の自粛を呼びかけるなどの取り組みも行っております。ノーカーデーの普及拡大を図ることは重要なことでありますので、私自身も可能な限りノーカーデーに取り組んでまいりたいと思っております。以上でございます。
とりがい

今年の台風災害での森林被害の凄まじさは、森林の持つ水土保全や環境保全機能が果たされなかったためではないかと思われるが原因をどのように捉えているか。併せて、植栽未済地や徐間伐等のされてない放置林の現状と対策についてお尋ねします。

環境森林部長 森林被害と放置林等についてであります。まず、台風によります森林被害の原因についてであります。本年相次いで来襲いたしました台風による森林被害は、40市町村、被害面積で646ヘクタールに及び、その被害状況は、樹木の折損や倒伏といった、いわゆる風倒木被害となっております。その原因といたしましては、瞬間最大風速が毎秒55メートルを記録するなどの猛烈な風に加えまして、数日間の総雨量が900ミリに達するという強い雨による地盤の緩み、さらには、急峻な地形等自然条件や林分密度の状況など、幾つかの要因が重なって発生したものと考えられます。今後、早急な復旧対策に取り組みますとともに、被害地の詳しい調査を行いまして、災害に強い健全な森林づくりに努めてまいりたいというふうに考えております。
  次に、植栽未済地、放置林の現状と対策についてであります。本県におきましては、人工林を伐採した後、植栽されずに3年以上放置をされた、いわゆる植栽未済地が、平成15年3月現在で約1,400ヘクタールあります。また、市町村森林整備計画で間伐等が早急に必要な森林が約600ヘクタール指定をされているところでございます。これら管理不十分な森林につきましては、林業採算性の悪化などから、今後さらに増加をしていくことが懸念されているところでございます。このため県におきましては、国の補助事業や県単独事業の森林機能保全緊急整備事業によりまして植栽未済地の解消に努めるとともに、これまでの緊急間伐5カ年対策に加えまして、本年度は、水源上流域の除間伐等を行います水源林等環境保全林緊急整備事業に新たに取り組んでいるところであります。今後とも、国の補助事業や県単独事業、さらには基金を活用した森林整備などに積極的に取り組みまして、管理の行き届かない森林の適切な整備に、なお一層努めてまいりたいというふうに考えております。
とりがい 森林と人との共生、資源循環型の森林を育てるために、植裁から間伐、保育、伐採、木材利用、適地・適木による植裁という再生可能な森林資源の循環システムをどのように図っていくのか。以上環境森林部長にお尋ねします。
環境森林部長 御質問にございましたように、森林資源の循環を図ることは、地球温暖化防止や循環型社会を構築する上でも重要な課題であるというふうに考えております。このため県では、国庫補助事業の積極的な活用と県単独事業を有効に組み合わせ、植栽から下刈り、除間伐に至る適切な森林整備を進めるとともに、これらを通じて供給をされます木材の利活用の推進に努めているところでございます。今後とも、伐採後の再造林や保育等の適切な森林整備によりまして、森林の多面的機能の発揮を図りつつ、木材の需要拡大や木質バイオマスの新たな活用など総合的な施策を通じまして、再生可能な森林資源の循環システムの構築を図ってまいりたいというふうに考えております。以上であります。