2003年2月議会代表質問
質問項目

1.世界平和の実現について
とりがい
 イラク問題は平和的な解決を図るべきだと思うが、知事は最近の世界情勢をどう受けとめているか。また、日本として平和解決をアメリカに進言すべきだと思うが、日本の役割についてどう考えているか。


知事
 イラクに対する武力行使が行われるとなると、多数の人命が失われるばかりでなく、世界経済等に大きな影響を及ぼすこととなる。この問題は、国際社会の責任ある一員として、政府レベルにおいて、的確な対応がなされるものと考えている。

2.知事の政治姿勢について
とりがい
 知事は小泉内閣の進めるいわゆる改革路線をどう評価しているか。


知事
 我が国の将来発展を見据えて、議論が行われることは、大変重要であり、また、地方も行財政改革に当たっては、多少の痛みを伴うものであっても、自ら一層の改革を推進しなければならないと認識している。しかしながら、地方の実情や地方の意見等を十分踏まえた議論が行われていないのではないかとの懸念も抱いている。地方の実情や考え方を十分踏まえてもらうよう、今後とも国等に対し十分説明し、強く要望していきたい。

とりがい
 地方自治体の長は住民の生活を守るために国とも対決することが求められると思うが、自治体のトップのあるべき姿をどう考えているか。

知事
 県内の実情を踏まえ、地方からの発想による政策形成に努め、主張すべきは主張し、着実に実行していくのが、自治体トップのあるべき姿だと考えている。

3.財政問題について
とりがい
 政府予算案をどう評価しているか。また、三位一体の改革の現状と併せて、地方財政計画をどう評価しているのか。

知事
 公共事業関係費の削減や地方交付税の見直しなど、厳しい内容となる一方、高速道路整備費の増額など重要施策への重点化も図られたものと認識している。また、地方財政を取り巻く環境は、ますます厳しさが増している中、義務教育費国庫負担金などの見直しが行われたが、地方の財政運営に支障が生じないよう地方特例交付金等による所要の財源措置が講じられ、地方への財源移譲については、一定の配慮がなされたものと考えている。

とりがい
 県政24年間をどう総括し、知事の集大成となった15年度予算に反映されたのか。また、編成を終えた感想とその評価は

知事
 これまで築いてきた発展基盤をさらに強化するとともに、ソフト面の充実も図りながら、景気・雇用対策を積極的に推進することなどを基本として予算編成に当たった。また、県債残高の累増に伴う公債費の動向等に十分留意しながら、財政の健全化にも特に留意した。

とりがい
 今後の財政の見通しは。また、中長期展望計画を作成し、県民に理解を求めていくべきではないか。


知事
 現下の経済情勢や国の動向等を踏まえると、今後とも厳しい財政運営が続くものと認識している。一方、中長期的な財政見通しについては、将来にわたる的確な収支の見通し等を作成することは難しいが、中長期的な視点に立ちながら、財政運営のビジョンを示していくことも必要であると考えているので、その対応等について検討していきたい。

とりがい
 地方交付税制度の充実を強く働きかけていくべきと思うが、どう考えているのか。


総務部長
 今後とも、地方の意見を十分反映し、地方分権に対応した地方税財源の充実確保について、地方6団体等と十分連携しながら国に要望していきたい。

とりがい
 法人事業税への外形標準課税導入に当たり、対象となる法人数と税収はどの程度見込まれるか。また、赤字法人はどの程度存在するのか。

総務部長
 対象となる法人は資本金が1億円を超える法人だが、県内に本店を置く法人は約100社が対象となる。具体的な税収については、把握することが困難であるが、従来の制度に比べ、より安定した税収の確保が図られるものと考えている。また、県内に本店を置く普通法人は約1万7千社あるが、その約6割が赤字法人である。

とりがい
 ミニ市場公募債の発行について、本県の検討状況は。


総務部長
 発行に当たっては、引受機関が個人等への販売体制を整える必要があることや、発行時の手数料など多くのコストを要することなどの課題もあることから、これらの点について、十分に検討していく必要があると考えている。

4.市町村合併について 
とりがい
 市町村合併は、これまでの「まちづくり」の努力は評価せず、西尾私案等により強制的に進められようとしている。これらに対し、どんな見解を持っているか。また、合併しない市町村に対しても必要な支援をしていくべきだと思うがどうか。


知事
 これまで地域資源を活かした個性的なまちづくりを進めてきており、市町村合併を通じても強化された行財政基盤のもとに、充実した展開が図られるものと考えている。また、合併しなかった市町村については、今後とも、県と市町村が一体となって、地域の振興に努めていく必要があるものと考えている。

とりがい

 市町村合併は、都道府県のあり方を含めた地方自治制度の有り様を考える問題であるため、慎重に議論が行われる必要があると思うが、見解は。


知事
 市町村が自主的、主体的に取り組むことはもとより、将来的には、市町村、県のあり方を含めた地方自治制度全体の問題として、個々の市町村のみならず、県民全体で検討すべき課題であると考えている。

5.県立延岡病院問題について
とりがい
 入院患者数や救急患者の受入状況等病院の現状と医師確保を含めた今後の見通しは。


知事
 麻酔科医師を必要とする定例的な手術については、実施が困難な状況にあり、手術件数が減少している。麻酔科医師の確保については、関係大学等に派遣要請を行うなど、全力を挙げて取り組んでいる。

とりがい
 医師の辞職問題が、ここまでこじれた原因をどう認識しているか。また、早急な体制の整備が必要ではないか。


福祉保健部長
 麻酔科医師がICUでの集中治療業務を行うなど負担が過重となっていたことに併せ、病院運営を行う中で、意志疎通が十分でなかった。今後の対応については、麻酔科医師の確保と併せ、新しい病院運営体制づくりに全力を挙げて取り組む。

とりがい
延岡市や延岡市医師会による救急医療体制の整備が図られるべきだと考えるが、延岡地区における救急医療体制の現状は。


福祉保健部長
救急病院等が少ないため、県立延岡病院に軽症患者も含め、多くの患者が集中している。このため、地元においても、小児科医療機関が夜間の自主診療を行うなどの取り組みがなされている。また、延岡市も小児医療機関の整備を検討しているなど、新たな動きが出てきている。

とりがい
 今回の医師の集団辞職は、医師の倫理として許されると思うか。


福祉保健部長
 今回の事態については、地域医療に与える影響なども考慮すると、残念なことと考えている。

6.介護保険制度について
とりがい
 今回の保険料の改正が低所得者にどう影響すると思うか。また、保険料負担は個人単位として、年金受給者に応じて設定し、保険者が負担能力に着目したとりわけ低所得者に対してきめ細かい保険料設定を行えるようにすべきではないか。


福祉保健部長
 低所得者の方に対しては、保険料の5段階設定などの軽減措置が設けられており、また独自の軽減措置を実施している保険者もある。保険料のあり方については、国において平成17年度を目途に行われる制度の見直しの中で検討されると聞いているので、その動向を見守りながら、保険者である市町村に対して必要な支援をしていきたい。

とりがい
 介護保険制度が始まって以来初めての介護報酬見直しについてどう評価しているか。


福祉保健部長
 この見直しにより、「要介護状態となった者がその有する能力に応じ、自立した日常生活を営むことができる」という制度の理念の実現が図られるものと期待している。

とりがい
 特別養護老人ホームの入所希望者増加の現状と原因についての見解は。


福祉保健部長
 平成14年3月末現在で、入所希望者のうち複数の施設への重複申込み等を除いた待機者が、2,114名となっている。入所希望者の増加の原因については、介護保険制度の導入に伴い、施設への入所が「措置」から「契約」に変わって、使用しやすくなったことなどによるものと考えている。

7.引きこもり対策について
とりがい
 引きこもりに関する現状認識と実態調査の必要性をどう考えるか。


福祉保健部長
 実態把握については非常に困難であるが、社会的関心が高まっている問題であるので、家族会など関係機関と連携し保健所の相談などを通して実態の把握に努めていきたい。

とりがい 
 ネットワークづくり等を含めた家族への支援状況は。


福祉保健部長
 従来から、保健所等において精神保健相談業務として、引きこもりの相談を受けていたが、これをさらに充実させるため、本年度から厚生労働省が開催する引きこもりを含む「思春期精神保健対策専門研修」へ保健所職員等の派遣を行っている。また、家族会など関係機関と連携し、研究会の開催など地域における支援体制づくりに取り組んでいる。

とりがい
 本県の高齢者の引きこもり対策の現状は。


福祉保健部長
 市町村が実施する配食サービス、生きがいデイ等の「介護予防・生活支援事業」等の「友愛活動」に対し、これまでも支援を行ってきた。さらに、本年度からは「高齢者訪問支援活動推進事業」により、リーダーの育成や担い手グループの能力向上にも新たに取り組んでいる。

8.景気雇用対策について
とりがい
 景気雇用の現状をどう認識し、国に対してどんな働きかけを行ってきたか。


知事
 景気は下げ止まりつつあるが、依然厳しい状況にあると認識している。また、雇用情勢についても、有効求人倍率がやや改善の傾向にあるが、引き続き厳しい状況にある。国に対しては、全国知事会等あらゆる機会を通じて積極的な景気雇用対策や林業県である本県の実情を踏まえた公共事業等の重要性を訴えてきた。

とりがい
 本県のパート労働者の現状は。


商工観光労働部長
 厚生労働省の「毎月勤労統計調査」によると、本県の平成8年のパート労働者の比率は、13.2%だったものが、年々増加し平成13年は18.6%となり、この5年間で5.4ポイント増加している。

とりがい
 本県における高校新規卒業者の就職の現状は。


商工観光労働部長
 宮崎労働局によると、平成15年1月末現在、本県における本年3月高校卒業予定者のうち、就職を希望する方は、3,495人、このうち就職が決まった方は、2,474人、就職決定率は70.8%となり、前年同月と比べ、0.4ポイント下回っている。

とりがい
 厳しい雇用状況を受けて、学校や教育委員会ではどんな取組みを行っているか。


教育長
 1月末現在、県立高等学校の就職希望者2,980名のうち、77.4%が内定している。各学校では、本年度から新たに配置された就職支援教員を有効に活用するなどしており、また、教育委員会としても「新規卒業者雇用促進対策本部」を設置するなどして雇用の確保に努めている。

とりがい
 高校卒業者の早期離職の原因についての県の現状認識と対策は。


商工観光労働部長
 本県では、4人に1人が1年以内に離職するなど、早期離職の傾向が見られ、憂慮している。そのため、宮崎労働局や県教育委員会と連携し、就職を希望する高校生を対象とした県内企業視察を実施するとともに、県内企業等に対しても、あらゆる機会を通じて若年者の人材育成等についてお願いしている。

とりがい
 高校を卒業して就職した者の早期離職の高さをどう認識し、その対策にどう取り組んでいるのか。


教育長
 県教育委員会が、昨年6月に県立高校の卒業生を対象に実施した調査によると、15.3%が1年以内に離職しており、大変憂慮している。そこで、体験を通して働くことの意義や役割を考えさせるために、本年度より、全ての県立学校を対象にインターンシップを導入した。

とりがい
 「緊急地域雇用創出特別基金事業」及び「みやざき働く場づくり特別対策事業」の効果と実績は。


商工観光労働部長
 「緊急地域雇用創出特別基金事業」については、13年度、14年度2カ年間に、2,304人、延べ約19万人日の新たな雇用を創出した。「みやざき働く場づくり特別対策事業」では、宮崎県産業支援財団に創設した基金により、経営革新やマーケティング等、22件の支援等を行っている。

9.観光振興策について
とりがい
 厳しい現状にある本県観光の現状認識と、観光の基本的な考え方は。


知事
 本県においても観光消費額や観光客数が伸び悩むなど、厳しい状況にある。このような状況を踏まえ、21世紀に通用する本県の豊かな自然環境や神話・伝説を生かした観光・リゾートのイメージ確立等を基本として、本県観光の魅力アップを図りながら、本県の基幹産業である観光について、総合的な振興策を進めていきたい。

とりがい
 みやざきならではの食事や心のこもった受入れの取組状況は。


商工観光労働部長
 本県には、「冷や汁」や「地鶏」を生かした特色ある郷土料理が数多くある。これらについては、テレビ・旅行雑誌などのマスメディアや新宿コンネ館等を通じて情報発信することにより、広く観光客誘致に活用している。また、来年度は、観光立県宮崎の将来を担う小中学生等に「もてなしの心」を育む教材本の提供を予定するなど、人材の育成にも努めている。

とりがい
 鹿児島県や熊本県と連携し、主たるターゲットを北部九州に置くべきではないか。


商工観光労働部長
 本県への観光客誘致を図る上で、北部九州は大変重要な地域であり、県福岡事務所においても、積極的なPRや誘致活動を行っている。今後とも、南九州3県が一体となって、新たな魅力ある観光ルートの開発など積極的な誘致活動に努めていきたい。

とりがい
 今春、南北の高千穂を結ぶ「ひむか神話街道」ができるが、県南ルートも含めどう生かしていくのか。


商工観光労働部長
 県では、今年10月に全国から多くの観光客を呼び込むため、この街道沿線にある県南、県北の素晴らしい芸能・祭りを一堂に集めたイベントを開催し、「神話の国みやざき」・「ひむか神話街道」を県内外へ広く情報発信することとしている。

とりがい
 観光のメッカといわれた青島の現状について、どう認識しているのか。また、橘ホテルの撤去と青島観光再生についてどう考えているのか。


商工観光労働部長
 青島は本県を代表する観光地の一つであるが、地域間競争が激化する中で、入り込み客数が年々減少傾向にあり、誠に厳しい状況だと認識している。橘ホテルについては、昨年11月、宮崎市や地元の関係者が、ホテルの所有者である第一不動産に対し、要望書を提出された。青島観光再生については、まずは地元宮崎市の取り組みが重要となるので、宮崎市や関係団体と連携を図りながら取り組んでいきたい。

とりがい
 巨人軍の宮崎キャンプ継続に係る取り組みの現状は。


商工観光労働部長
 巨人軍受入の窓口である地元協力会等と連携し、キャンプが順調に行われるよう対応するとともに、本県特産の宮崎牛やかつおの贈呈を行う等、県、宮崎市、清武町をあげて歓迎と行っている。今後とも、地元と一体となって、キャンプ継続に向けて取り組んでいきたい。

10.食の安全確保について
とりがい

 検査を必要とする死亡牛の実態と検査体制は。


農政水産部長
 本県では、検査の対象となる死亡牛は、年間2,000頭から2,500頭程度発生すると推計している。このため、県内の死亡牛が搬入されている化製場の敷地内に検査材料を採取するための解体施設を整備することとしている。

とりがい
 BSE二次検査の各都道府県での実施についての今後の見通しと本県における検査体制は。


福祉保健部長
 都道府県での実施については、国の専門家会議において、その実施方法について検討がなされている。また、検査体制については、厚生労働省主催の技術研修会に、食肉衛生検査所職員を派遣したところである。

とりがい
 国において、食品安全基本法の制定が検討されているが、本県の取組状況は。


福祉保健部長
 法制定の動向を見守りながら食品の安全性確保のための施策の充実を図り、関係部局とも連携し、県民の健康の保護に取り組んでいきたい。

農政水産部長
 この法案の趣旨、内容を十分踏まえ、農薬使用の適正化や食品表示の適正化等、食品の安全に関する制度の適正な運用に努め、関係部局とも連携しながら、安全・安心な農産物の安定的な供給に取り組んでいきたい。

11.2学期制の導入について
とりがい

 宮崎市教育委員会は、来年度の2学期制試行導入を決定したが、県教育委員会として、どう考えているか。


教育長
 2学期制、3学期制それぞれによさがあるので、今後とも、市町村教育委員会の意向を尊重しながら連携を図っていきたい。

とりがい
 地方自治のもとでの共同作業は、教育においても実践されるべきだと思うが、県教委としてどう考えているか。


教育長
 教育施策の立案等にあたっては、協議会等を設け、幅広い意見をもらいながら検討している。今後とも、地域と連携した教育行政をより一層進めていきたい。

12.東九州自動車道の整備について
とりがい
 高速道路整備が厳しい状況の中、早期整備を図るには、独自性のある取組みが不可欠であるが、東九州自動車道整備の今後の見通しと取組みは。


知事
 本年度、高速道路の整備に関する県民へのアンケートや、県内企業へのヒアリングを行うなど、高速道路の必要性や整備効果について、本県独自の調査を実施した。今後は、この調査結果等も有効に活用しながら、国会や政府に対して、本県高速道路の必要性を今まで以上に強力に訴えていきたい。