観光振興とシーガイア問題について

 二月二十日の新聞各社一面の「シーガイア倒産」、「シーガイア破綻」、「会社更生法適用申請」の記事は、県民に強い衝撃を与えました。私ども社民党県議団は、シーガイアについてこれまで過大な投資額や企業としての採算の見通しについて疑念を表明しながらもそれを追認してきた経緯があり、今回の件に関しては責任を痛感するものであります。
 しかし、今回の問題は、二千六百億円の借入金、一千百億円を超える累積赤字のなかで、メインバンクの第一勧業銀行が新規融資を停止した約一年前の基金設置の段階で予想されたことでもありました。私ども社民党は、基金設置の際、ホテル・旅館業界や飲食業界、市民や関係支持団体の方々の声をお聞きしてまいりました。その結果、本県の基幹産業である観光の振興にとってシーガイアは必要不可欠な施設であるとの立場に立ち、第三セクターからの撤退を前提に「施設を廃墟としてはならないこと」、「従業員の雇用の確保と納入業者の保護を最優先とすること」、「今後一切の公的資金の投入を行わないこと」を条件に賛成をいたしました。結果として二十五億円余の公金が支出されたわけでありますが、シーガイアの営業継続を可能にし、雇用が守られるための資金として、この二十五億円は有効に活用されたものと考えております
 
 この時点において我が党としては、シーガイアの経営母体であるフェニックスリゾート社が取り得る方法は次の三つであるが、最終的には会社更生法の選択しかないのではないかと考えておりました。

 まず第一には、経営努力による自力再建であります。しかしながら、経営状況、景気動向、金融情勢からみて、事実上不可能でありました。
 第二は、破産手続きによる会社整理でありますが、全従業員の失業を招くとともに、取引業者の連鎖倒産を誘発するため、この方法をとることはできないのであります。
 残された選択肢は、民事再生法または会社更生法による法的再建手続きであります。しかしながら、経営責任の問題や金融情勢から民事再生法の申請は困難であり、残ったのが会社更生法でありました。そして、今回、会社更生法の適用申請となったわけでありますが、債権者の同意を得ながら会社を存続させ、雇用を守り、連鎖倒産を防止しながら会社の再建をめざすためには、最も現実的な選択ではなかったかと思います。何としても、基金設置の際の3つの条件を維持し、再スタートをきってもらいたい、そして、本県の産業・雇用に与える影響を最小限度に食い止めるべく万全の対策を講じていただきたいと考えるものであります。
 しかしながら、いかに現実的な選択とはいえ、会社更生法の適用を申請せざるを得ない状況にあるということは、事実上の経営破たん状態にあるということでありますので、以下お尋ねをしてまいります。
 
 まず、知事の責任についてであります。
 当初の記者会見で、「知事は責任はない」と語ったとの新聞報道があり、結果として県民の強い反発があったわけですが、今議会冒頭に県民への謝罪を表明し、「再建することでその責任を果たしたい」との決意を述べられました。自治体が関与した第三セクターでの会社更生法適用の申請は初のケースであり、今回の再建にあたり、これまでの経過を検証することは、責任を明確にするという意味でも極めて重要と考えるのであります。そこでまず、株主としての経営責任についてであります。フェニックスリゾート社の株主として経営に参画できる立場にあった知事には、会社更生法適用申請という事態にいたった経営責任について県民に説明する義務があると考えますが如何でしょうか。

 更に、フェニックスリゾート社が、いわゆるリゾート法第一号指定として第三セクターとして設立されるにあたり、第三セクターという経営方式が果たして正しい選択であったのか、又企業としての採算見通し、いわゆるフィージビリティースタディが十分になされていたのか、当時から県議会においても懐疑的な意見があったわけでありますがこの点についてもお尋ねします。

 次に、行政の長としての知事の責任についてであります。
 さきほどは株主としての経営責任についてお尋ねしたわけでありますが、いうまでもなく、シーガイアの破たんは本県の経済・雇用に重大な影響を与えるものといわなければなりません。ことはフェニックスリゾート社だけの問題ではありません。シーガイアを存続させ、観光関連産業のみならず、本県の経済、産業、雇用に与える影響を最小限度に食い止める必要があります。今後は宮崎県という自治体の長として、雇用の確保や、納入業者を中心とした中小企業の経営の安定といった行政の長としての責務が求められると考えますが、この点についての知事の政治責任をどのように考えるのか、そして今後どう対処していかれるのかお尋ねします。

 さらに、今後の再建過程のなかで予測される新しいスポンサー企業の選定や金融団を中心とする債権者の債権の圧縮等の問題に県としてどのような関与が考えられるのか、県の方針についてもお尋ねします。

 又、二十二日の常任委員会の参考人招致で、佐藤保全管理人は、「今後の公的資金の投入やリゾート基金からの補助は念頭にない」と発言されましたが、知事の記者会見では公的資金の投入に含みを残したとの報道がされていますので、その真意をお尋ねします。

 最後に、貸し手責任と国の責任についてであります。
 バブル経済絶頂期の千九百八十七年にリゾート法が施行され、バブルが崩壊するまで国土庁により43地域のリゾート構想が承認される中で、本県リゾート構想は、八十八年に第一号として指定されスタートしたのであります。本県議会においても、様々な懸念が指摘されるなかで、主力銀行である第一勧業銀行による大量のバブルマネーの融資が続けられてきた結果、今日の事態を招いたのであります。国の責任、第一勧銀の貸し手責任についてどのようにお考えなのかお尋ねします。


 カジノの誘致について

 九月議会に出された観光関連団体よる「法改正をしてカジノ誘致を図りたいとの請願」に対して、県内で賛成・反対の議論が展開され県民世論は二つに分かれました。特に、宮崎市議会では私達の十分な調査と慎重に対応すべきとの意見を無視して短期間で可決したのであります。そこで、私達社民党県議団は、一月末にお隣の韓国の中核広域市のプサン市を訪問し、カジノの実態調査を行ってまいりました。

 プサン市のリン観光局長は市民向けにカジノを開放することに極めて強い拒否反応を示され、又カジノを設置しているパラダイスビーチホテルのカジノの担当者は、外国人専用であり問題はないと考えているとのことでありました。調査をして私は、「カジノは観光の一素材ではあるが本県のイメージを壊してまで誘致を進めるのは如何なものか」という印象を抱いたのであります。又、カジノを誘致したとしても観光浮揚の起爆剤にはとてもならないのではないでしょうか。カジノ誘致について知事はこれまで積極的な発言を展開してこられましたが、どのようなものを想定しているのかお尋ねします。
 
 私は、昨年宮崎公立大の公開講座「観光万華鏡」を受講しました。それは、本県観光再生に向け、何らかのヒントが得られるのではないかと思ったからであります。公立大の様々な教授が様々な意見を展開しておられましたが、私がそこで得たものは、押し付けではなく県民参加の地道な努力を結集することの大切さであります。それぞれの地域の文化伝承や食、住まい、伝統を大事にする県民の英知や意欲を引き出す、正に県民参加の観光が求められていると思うのでありますが如何でしょうか。そこで、今回、「やすらぎの交流空間みやざきづくり」を内容とする新観光振興計画が策定されましたが、旧計画をどのように総括され今後どのような観光を展開しようとされるのかお尋ねします。

 知事は、日頃より農業と観光を本県の基幹産業であると発言されておられますが、そうだとするならばなお一層、観光部門の強化を図るべきと思うのでありますが、観光部の創設なりもしくは観光担当副知事の配置なりを真剣に考えるべきときにきているのではないかと思いますが如何でしょうか。今後、今年オープンのユニバーサルスタジオジャパンや来春オープンの東京ディズニーシーなどなお一層の競争が激化することが予想され、又、中国の国外観光の解禁や韓国との間の国際航空路線の開設などの新たな情勢の変化も出てきていますので観光部門の強化についてお尋ねします。


 宮崎市の青島観光について

 観光のメッカでありました青島はパームビーチホテルのオープン等の明るい話題もあったものの九十八年県観光動向調査によれば、観光客は最盛時の70%、約80万人と低迷を続けています。私達は特別委員会等を通じ地元関係者などからご意見をお聞きする機会がありましたが、特に、橘ホテルの撤去は喫緊の課題であり、私も様々な会合で宮崎市長にもことここに至れば宮崎市が積極的に動きくべくではないかと提言してまいりました。しかし、「民間の所有物だから困難である」と残念ながら今日まで極めて消極的なご意見しかいただいていないのでありますが、青島観光の再興に向けどのように考えておられるのか国民宿舎の跡地利用と併せてお尋ねします。以上知事にお尋ねします。